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Captain / Fools Gold (1977) [洋楽(70年代)]

ご無沙汰しております。

日々に忙殺され、気がつけば、あんなに暑かった夏もすでに終わり、秋風の沁みる夜がすっかり当たり前になっておりました…(苦笑)

なかなか皆様のところにも伺えずに失礼しております。。。

実は今回取り上げる曲、前回の記事のSilverと同時期に出逢いました。

Silverだけでなく、こんな素敵な音楽もあります…とすんなり続くつもりが…



タイミングがかなりずれてしまいました(大汗)

数ヶ月遅れで…ようやく…ようやく陽の目を当てることが出来ました。


Mr.Lucky

Mr.Lucky

  • アーティスト: Fools Gold
  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレコーズ
  • 発売年: 1977
  • メディア: CD



1. Sweet Country Air
2. I Can Hear the Whistle Blow
3. Wouldn't I Love to Love You
4. Runnin' and Hidin'
5. Fly Away
6. Gypsy Brew
7. Mr.Lucky
8. Where Did Our Love Go Wrong
9. Captain

Fools Gold Are:
Denny Henson - Vocals,acoutic and Electric Guitar
Tom Kelly - Vocals,acoutic and Electric Guitar
参加ミュージシャン:
Drums:Jeff Porcaro
Bass:Mike Porcaro
Guitar:Waddy Wachtel,Doug Livingston,Andrew Gold
Keyboard:David Faster,David Paich,Bill Champlin
Sax:Colin Tully,Mel Collins,Tom Scott
Others:Dan Fogelberg,Keith Olsen


この作品は1977年にリリースされたフールズ・ゴールドの2ndでラストアルバムである。

彼らの前身がダン・フォーゲルバーグのバックバンドだったことやデビュー作である前作がグレン・フライやジョー・ウォルシュがプロデュースに関わったことで、かなりの注目を浴びたが、商業的にはほとんど成功しなかった。
しかし、この作品が根強い人気を誇り、今日、我々の耳に届けられる結果となったのは、核となるトム・ケリー、デニー・ヘンスンという稀有なソングライターがこのグループにいたおかげだろう。

特にトム・ケリーはグループ消滅後、様々な活動を経て、ビリー・スタインバーグというパートナーとソングライティングチームを組み、80s洋楽ファンなら知らないものはいない次の曲を手がけていることで有名だ。

Like a Virgin / Madonna
True Colors / Cyndi Lauper
Alone / Heart
So Emotional / Whitney Houston
Eternal Flame / Bangles


実に5曲もの全米No.1を輩出。作り出すナンバーのドラマ性はトム自身のハイトーンヴォイスを彷彿させ、その大半が女性ヴォーカルによって、表現されている。挙げた中ではTrue ColorsとAloneが特に好きだった。。。

1stではウエストコーストやカントリータッチな楽曲が中心だったが、このアルバムではROCK色を強め、80sを一世風靡したトム・ケリーの原点ともいうべき、瑞々しくも力強い楽曲を聴くことができる。

その中でもとりわけメッセージ色の強いこのナンバーを。

『Mr.Lucky』の最後を飾るナンバーで、Fools Goldとしてもラストナンバーである。

Captain



Stopped for a rest on the south coast of Maine
オレはメイン州の南海岸で一息ついた
I was tumblin' my way to adventure again
再び冒険へとその歩みを踏みだしていた
Searching for treaures that never were there
訪れる場所でしか見れないそれぞれの宝物を
And for rainbows that never appeared
他では決して見ることのできない虹ってヤツを求めて


And there was a man on this musty old pler
このカビ臭い古ぼけた桟橋で男がひとり
Cooking his catch and drinking his beer
釣った獲物を捌いて料理し、ビールを飲んでいる
My pride stepped aside, I approached him in fear
オレはプライドもかなぐり捨てて、男に近づいていった
Captain, I'm Hungry and cold
キャプテン、オレはいま空腹で寒い

Captain, I'll take your advice
キャプテン、オレはどうしたらいい?
Treasure what's already mine
オレはすでに何かを手に入れているのか?
I been reachin' for pearls that are out of my sight
オレは気づいていないだけで宝になりえるものを得ているんだろうか?
Captain, I'll take your advice
キャプテン、教えてくれ

He turned around without lookin' at me
彼はオレを気にするそぶりもなく、振り返った
And through all of his whiskers,a smile I could see
そして、髭で覆われたその顔の表面に笑みが浮かぶのが分かった
And through the smolderin' fire, I heard him whisper to me
調理が終わった残り火がくすぶる向こうで、オレにこう言ったんだ
'Set you down,boy,we've stories untold'
まあ、焦らずに座りなよ、ボーイ。老いぼれの独り言と思って聞いてくれ

He filled up my belly with fish,chips and beer
彼は釣った獲物の魚やポテトチップやビールをオレに与えて、空腹を満たしてくれた
And told how he'd battled the sea most his years
彼の人生そのものである海との闘いの多くを語ってくれたんだ
And while diving for pearls that were out of his sight
自分が真珠という宝に目を奪われ、捜し求めているうちに
The deep took the day from his eyes
深海は自分から、他の全ての光を奪ってしまったのだと…


(Chorus)
Captain,I'll take your advice
キャプテン、分かったよ
Treasure what's already mine
宝ってヤツは今を生きる自分の中にすでにあるってこと
I been reachin' for pearls that are out of my sight...
オレは先の方ばかりを見ていたんだ…

(Chorus Repeat)


アコースティックなインストにデニーとトムの美しいハーモニーが聴く側の心をとらえて離さない。

そして、後奏の部分の今まさに夜明けを迎えんとする情景を想起させる余韻が実に印象的。

一攫千金…夢見るものにとっては魔性的に魅力なのだろうが、その代償は自覚症状がないほど大きいものだ…

今後、自身が80年代にあれほどの成功を収めるとは当時はまだ夢想だにしていないだろうが、自分の足元をしっかり見つめていく先の道筋のようなものが、すでにこのとき、トム自身には見えていたのかもしれない…

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