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Runaway - Dakota (1984) [AOR]

今でも結構な頻度でヘビロテになっているアルバムがある。

『Runaway』 - Dakota

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1. Runaway
2. Tonight Could Last Forever
3. Heroes
4. When the Rebel Comes Home
5. Love Won´t Last
6. Into the Night
7. Angry Men
8. If Only I´d Known It
9. Over and Over
10. Believin´
11. More Love
12. National Ruaway Radio Spot


ジェリー・G・ルジック、ビル・ケリーという二人のフロントマンを擁するロック・バンドDAKOTAが1984年にリリースした2ndアルバム。

アルバムプロデュースは当時CHICAGOのメイン・ドラマーだったダニー・セラフィン。

バック・ミュージシャンは、ギターに、リッチー・ジットー、ポール・ジャクソン・Jr.、シンセサイザーに、マイケル・ボディッカー、スティーヴ・ポーカロ、サックスにアーニー・ワッツ、バッキング・ヴォーカルにビル・チャンプリンなど1980年初頭に諸所で見られたAOR界の有名なミュージシャンが集結している。

それほどのバックグラウンドにオリジナリティ溢れるソングライティング。同時期に都市の名前を冠したボストンやシカゴ等が活躍する中、当時から、現在に至るまでその存在にスポットライトが当てられることはほとんどなかったって言っていいだろう。当然、ボクもリアルタイムではそのサウンドを聴くことはなかった。

しかし、彼らの音は紛れもなく本物なのだ。そのサウンド初めて耳にしたのは1990年代後半。
『The Last Standing Man』というアルバムを偶然手にしたことにより、ボクはバンドの過去をトレースしていった。当時から、この2ndアルバムは廃盤となっており、入手困難なモノだった。ボクが手に出来たのも偶然の産物だった。

そして、程なくその音に魅了された。そこには80年代同時期に活躍していたバンドと遜色ない音を紡ぎだされていたんだ。

しかしながら、比較的AOR、メロディック・ロックに拓けた市場である本国でも、本作品はいまだに国内盤としてリリースされた形跡はない。

実に勿体無い。ここで少しでも多くの方の耳に触れてほしいと願いつつ、ここに紹介しようと思う。

M-3:Heroes


…本アルバム中、個人的なハイライトチューンはコレ。
イントロで聴かれるピアノとバンドサウンドの絡みがたまらなく心の琴線を揺らす。
所有しているCDにもあらゆるサイトにもこのナンバーの歌詞を見つけることが出来なかったが、誰しもがヒーローになり得るんだと歌っているように聴こえる。

We're All Heroes.


M-1:Runaway

…アルバムタイトルトラック。Bon Joviのナンバーとは同名異曲。80s然としたキーボードサウンドから、見事なフックラインの効いたリズムとサビで聴かれるコーラスが爽快なハードポップチューン。

M-2:Tonight Could Last Forever

…当時、こうしたナンバーはよくあったなと思わずニヤリとしてしまうミディアム・テンポのポップチューン。
イントロで聴かれるツインリードや時折アクセントとして入るキーボードの音が心地よい。

M-4:When the Rebel Comes Home

…冒頭のユーロビート調には面を食らうが、今もバンドの中核で残っているジェリー・G・ルジックのミドル・レンジな歌声が曲全編を締まらせている。

M-6:Into the Night

…やはりこの時代“Into the~”というタイトルのナンバーは多かった気もするが、そんな数多のナンバーにも負けないDAKOTAならではのオリジナリティを感じる。ちょっとコスモ(小宇宙)を思わせるシンセサイザーのイントロから徐々にソリッドなリフへと突入する。

M-7:Angry Men

…ビル・ケリーの丁寧な歌いだしとシンプルなピアノの音色が印象的なバラード・チューン。静かな「怒り」を表現したような抑え気味なメロディラインが秀逸。

M-8:If Only I'd Known It

…ジェリー・G・ルジックの物憂げな歌いだしと後半にかけて盛り上がっていく曲展開が素晴らしいバラード・ナンバー。曲中に現れるロミオとジュリエットが耳に残る。

M-10:Believin'

…陽気なイントロに爽快なギターソロが抜群にいかしているハードポップチューン。信じ続ける強い意思が曲中から伝わってくるようだ。

このような音を聴く時のボクはいつだって10代のあの頃のままだ。

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